昔むかし、江戸時代のお話じゃ。
諏訪神社の拝殿の修繕が行われた時のことじゃ。
佐古御鉄砲屋敷の足軽たちが佐古の石切場で手伝っておった。
ある時、城から来た侍が、鉄砲足軽に手を使わずに足で指図をしたそうな。
バカにされた足軽は怒って
「足軽といえどもわしも侍じゃ、人の足で指図されたとあっては、武士の面目が立たぬ」と持っておった大斧で城の侍を殺してしもうた。
その後、足軽は諏訪山へ逃げ込んだのじゃが、夜が明ける頃、諏訪明神が現れたそうじゃ。
そして、「ここにおるとあぶない。讃岐の引田までいき、舟で岡山へ逃げなさい」というお告げがあったそうな。
その後、お告げに従い足軽は岡山で暮らしたそうじゃ。
そして、こうして無事暮らせるのは諏訪明神さまのお陰じゃと言うて、石段と狛犬2体を諏訪神社に奉納したということじゃ。
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